『ベター・コール・ソウル』ファイナルシーズンで起こらないこと

 こんにちは。「第三のブログ」および「海外ドラマパンチ」のサイモンです。待望の『ベター・コール・ソウル』ファイナルシーズンが、2022年4月よりNetflixで配信が始まります。『ベター・コール・ソウル』は『ブレイキング・バッド』の前日譚であり、ファイナルシーズンで2作品は「今まで見たことがないような形で繋がる」とクリエイターが語っています。

 

 そこで、今まで見たことないような繋がり方を3通り考えてみました。題して『ネバー・コール・ソウル~ファイナルシーズンで絶対に起こらないこと~』。これらの出来事が起こらないことを自信を持って保証します。

 

 

①キムがスカイラーになる

 キムは優秀な弁護士ですが、シーズン5の頃にはすっかりジミーの影響を受けて、ちょい悪なことなら進んでやっていくほどになっています。ファイナルシーズンでは、キムはさらに悪に染まり、ガスのために仕事をするようになります。でも、やがてキムはこれほどの巨大犯罪を見逃すわけにはいかないと悟り、密かにガスたちに法の裁きを下すため証拠集めを進めていきます。

 

 悪事の証拠が揃うまであと一歩というところで、キムの企みはガスにバレてしまいます。ガスはキムを殺そうとするのですが、そのことを知ったジミーはガスに直談判をします。「俺はこの後ずっとカルテルのために働いても良いから、キムを殺すのだけはやめてくれ!」というジミーの訴えをガスは聞き入れ、キムを殺す指示は撤回します。

 

 しかし、キムをそのまま放っておくと、いつ危険なことになるか分かりません。そこで、ガスは部下に指示してキムの記憶を消去させます。キムは、ジミーや弁護士時代の記憶をすっかり失い、新たな人物「スカイラー」として生きることになります。その中で、キム=スカイラーはウォルター・ホワイトという化学教師に出会います。

 

 ジミーは、もう一生キムに会うことはないと思っていました。だから、ウォルターが事務所にスカイラーを連れてきたときには大いに驚きました。運命の再会です。しかし、ここでスカイラーが実はキムであることを明かしたら、互いに命の危険が及びます。そこで、ジミーは必死のジョークで焦りを誤魔化しました。

 

youtu.be

 

 スカイラーが自分の正体に気づくことはありませんでした。でも、キムがスカイラーになっても、弁護士だったときの才能が隠しきれていたわけではありません。キムは銀行専属の弁護士でしたが、スカイラーは会社の経理を担当し、ドラッグマネーの資金洗浄を非常に手際よく行っています。スカイラー・ホワイトの正体がキム・ウェクスラーであることは、火を見るよりも明らかでしょう。

 

②サラマンカの双子は実は三つ子

 サラマンカの双子の殺し屋は、非常に有能です。この2人は『ベター・コール・ソウル』と『ブレイキング・バッド』の両方に登場しています。両作品に登場するキャラクターは、『ベター・コール・ソウル』の中では死なないはずです。しかし、ファイナルシーズンを観ていると、視聴者にとってはアッと驚くことが起こります。サラマンカの双子のうちの1人が、マイクによって射殺されてしまうのです。

 

 1人が殺された後、しばらくは生き残った1人だけで殺し屋の仕事を続けます。それから1年ぐらいが経った頃、刑務所からサラマンカの名前を持つ者が出所します。彼こそが、サラマンカの三つ子の3人目でした。3人目は、生き残ったサラマンカとともに殺し屋となり、またしても2人組として活動を始めます。

 

③ラロはタイムトラベラー

 ほとんどの人は『ベター・コール・ソウル』は『ブレイキング・バッド』の前日譚だと思っています。でも、そうではないとしたらどうでしょう。鍵となる人物は『ベター・コール・ソウル』シーズン4から登場したラロ・サラマンカです。

 

 ラロの時系列順では、まず『ブレイキング・バッド』の物語が先にあります。ラロは、ずっとアルバカーキにいなかった(刑務所にいたのかもしれない)ため、トゥコやヘクターなどが次々とウォルターの巻き添えを食って死んでいくのを止めることができませんでした。彼が出所したときには、もうウォルターはこの世におらず、ソウルとジェシーは雲隠れしていました。

 

 ラロは、なんとかソウル=ジミー=ジーンの居場所を見つけ出し、会いにいきます。この場面はまだ描かれていませんが、ファイナルシーズンの白黒の場面で描かれるはずです。そこで、ラロはジーンから事の顛末を聞きます。一連の事件はあまりにも連続して入り組んでいました。これを解決するには、ウォルターが麻薬王として覚醒してからでは間に合いません。その前段階から徐々に物事を修正していく必要があります。

 

 ラロは、タイムマシンに乗って『ベター・コール・ソウル』シーズン4の時代にやってきました。そして、しれっとサラマンカ・ファミリーの仲間入りをします。ラロが初登場したのは、厨房で料理をしているときにナチョと出会った場面ですが、このときにラロは「I have a good head for numbers.」と言っています(動画の2分20秒頃)。これは、彼がタイムトラベラーであることをほのめかす伏線です。数学ができないとタイムトラベラーにはなれませんから。

 

youtu.be

 

 ラロが登場する前の『ベター・コール・ソウル』は、『ブレイキング・バッド』の前日譚と考えても後日譚と考えても問題ありません。それは、全く同じものです。ただし、ラロが登場してから『ベター・コール・ソウル』は『ブレイキング・バッド』の前日譚ではなくなります。『ベター・コール・ソウル』は、ラロが『ブレイキング・バッド』のような事態を防ぐために、現実を改変しようとする物語なのです!

 

ネバー・コール・ソウル!

 ここで書いたプロットの1つでも当たっていたら驚きものですが、そんなことはないでしょう。何はともあれ4月19日から始まる『ベター・コール・ソウル』ファイナルシーズンを純粋に楽しみで仕方ない。要はそれが言いたかっただけです。

 

thirdblog.hatenablog.com