スリランカ入国からの夜のコロンボで迷子|10万円以内でスリランカ旅行Part 2

 2024年3月5日~3月11日にスリランカに旅行に行きました。20代男性の一人旅。荷物は機内に持ち込めるサイズのリュック一つのみ。それ以前の海外経験はタイのみ。予算10万円で行ったスリランカ旅行を完全レポートします。

 

 第2回では、バンダラナイケ国際空港に到着してからコロンボでの夜までをまとめました。2024年3月時点でのスリランカへの入国方法などについても参考になることが書いてあると思います。

 

 

 

1日目の旅程 羽田空港→(中国東方航空)→上海浦東国際空港→(中国東方航空)→バンダラナイケ国際空港→(タクシー)→コロンボ

 

バンダラナイケ国際空港

 午後6時40分にバンダラナイケ国際空港に到着。今回の旅行先としてスリランカを選んだ理由の一つが、ビザの申請料金が2024年3月まで無料だったから。普段は50米ドルほど掛かります。

 

 スリランカはここ数年、観光業に大きな打撃を受けていたと思われます。2019年に連続爆破テロ事件があり、外国人観光客は実質的にゼロになりました。2020年には、今度はコロナ禍が襲います。近年になってやっと安定を取り戻したスリランカは、このタイミングで観光客を呼び寄せるために、ビザの無料化政策を行ったのだと思われます。

 

*追記:スリランカの治安情報に関して詳細は外務省のページをご覧ください。現在はテロの危険は低いとされており、危険度はレベル1に設定されています。危険レベルは4段階ですが、欧米諸国や中国東部・タイなどは危険度レベルが設定されていないので、それらと比べるとやや危ないということになります。

リンク:海外安全ホームページ: 危険情報詳細

 

 事前にETA(電子ビザ)を申請してあったので、ここでは簡単な入国カードに記入だけすれば入国審査は通る。もしもビザを申請していなかったら、ここでArrival Visaを買うこともできるが、無料ではない。事前申請が絶対におすすめ。

 

 なお、オンラインでの電子ビザの申請は完了しても何も通知が来ないが、心配する必要はない。状況を確かめたければ再びWebページを見てstatasがapprovedになっていることを確かめれば良い。

 

 申請すべき持ち物はないので、そのまま入国。スリランカ・ルピーに両替する。このとき、1スリランカルピーは0.5円ほど。近年、日本円はスリランカルピーに対しても安くなっているのが嬉しくない。日本円には頑張ってほしい。

 

 続いて、dialogのスタンドでSIMカードを買う。700円程度で30日間、20GBが使えるようになるのでおすすめ。ただし、APN設定をその場でするように。そうしないと使えない。自分は設定し忘れたので、この時点では使えていない。後からググっても簡単にできるが、ググるにはネットワーク環境が必要。

*追記:旅行中はGoogleマップをめちゃくちゃ使ったので海外でのモバイルネットワークは必須です。痛感しました。

参考記事:スリランカ sim カード | Srilanka-Life

 

 問題はその後。バンダラナイケ国際空港は主要都市コロンボから少し離れたところにある。東京に対する成田空港のようなもの。けれど、電車が走っておらず、公共交通機関はバスのみ。ところが、バスは夜の7時で運行を終えてしまう。自分は7時頃に空港に着いたので、バスが利用できない。

 

 コロンボへの足がない。仕方ないのでタクシーを使うしかなかった。空港のタクシーが安いわけもなく、自分は9600ルピーも掛かってしまった。夜に空港に着いた場合に、どうすれば手頃な料金でコロンボに行けるのか、自分には結局わからなかったので、旅慣れている人はもっと上手い方法を見つけてください。

 

 

コロンボ

 ところが、これで問題は終わりません。Booking.comでホテルを予約したページを印刷した紙をタクシーの運転手に見せて、ここに連れて行ってほしいとはっきり言った。相手も確かに了解したはずなのに、実際に連れて行かれたのは別のホテルだった。

 

 ホテルの人と話しているときに気づいたので、時すでに遅し。運転手は帰ってしまった。幸いにも、正しいホテルはそこから徒歩10分ほどのところだと教えてもらったので、歩いていくことに。

 

 すでに時刻は夜9時近く。見知らぬ海外の街を夜に歩くのは危険。自分が20代の男といえど、勧められるものではない。日本みたいに街灯がたくさんあるわけでもなかったので、夜9時でも十分暗かった。皆さんは真似しないでください。

 

 夜の街は薄暗くて蒸し暑かった。道を歩いていると、男の人に声を掛けられた。心臓が冷える。そのことを悟られないように、無視して歩き続けた。ちらりと男の方を見たところ、その後ろにはトゥクトゥクがあった。トゥクトゥクの運転手だったようだ。危険な人でないのは良かったが、信用できる人間ではない。直前にホテルの人からも警告されていた。

 

 ホテルの人が言っていた通り、10分ほどで案内された付近まで来た。しかし、宿が見つからない。dialogの設定をちゃんとしていなかったため、Googleマップにも繋がらない。夜のコロンボで立ち尽くす。

 

 すると、頭の上から声がした。What's wrong?。英語でそう言っていた。救いの声だ。見上げると、高い塀の上から制服を着た男の人が話し掛けていた。何かの警備員らしい。不審人物と思われているのかもしらないが、とにかく訊いてみるしかない。Booking.comで予約した紙を見せながら、ここに行きたいんだと説明する。塀が高すぎて紙は届かなかったが、事情はわかってくれた。自分にはわからないけど、あっちの警備員に訊いてみると良い、と言われた。

 

 2人目の警備員にも聞いてみる。この人も知らないという。本当にこの付近にある宿なのか?と疑問に思い始めた。今度は、向かいの立派なホテルの駐車係の人に訊いてみれば良い、と言われた。この人に紙を見せると、最初はやはり首を捻っていたものの、住所を見てピンと来たらしい。あそこの曲がり角を入れば良いと教えてくれた。貴重な情報だ。

 

 だが、どの曲がり角なのかいまいちわからなかった。とりあえず近くには来たので、そこにいた別の駐車係に訊いてみる。すると、正確な道を教えてくれた。よし、これで行ける。指示された小道に入っていった。大通りからの曲がり角のところには、野良犬が何匹もいた。自分が通ってからしばらくして犬たちが追いかけっこを始めた。万が一、犬を刺激して噛まれてしまったら大事になりかねない。気をつけねば。

 

 小道に入ったが、そこにあった看板はシーフードレストランのものだけだった。宿がない。またしても立ち尽くす。ちょうど小道の突きあたりでまだ明かりの付いている事務所があったので、この人に訊いてみることにした。窓が網戸しか掛けていないので、自分が困っているらしいことを中の人はすぐに把握してくれた。

 

 またしてもBooking.comの紙を見せると、あの場所のことか、とすぐにわかった模様。指を差して教えてくれる。小道の突きあたりを右に曲がったところにあるという。言われた方向に進み始めたところ、しばらくして後ろから声を掛けられた。行き過ぎだ。その手前のところで曲がれ。ジェスチャーで示してくれていた。心配して自分の行方を見守ってくれていたのだ。

 

 目的の宿は、とてもわかりにく場所にあった。通り沿いの看板はなく、通りから大きな建物をぐるりと回りこんだような場所で、そこの車庫のようなところに入ると階段があり、ここでやっと小さな看板が見つけられる。事前にGoogleマップで調べてもよく場所がわからなかったのはこのせいか。

 

 時刻は9時半過ぎ。宿は、建物の2階でひっそりとやっているドミトリーだった。家族経営で、母親が英語で受付をしていた。指定された部屋には6つのベッドがあり、他の5人はすでに布団に入っていた。寝てはいなかった。

 

 急いでシャワーを浴びる。ベッドは2段ベッドの上の方だったが、梯子がないので1段目のベッドに足を掛けて飛び乗るしかない。エアコンの効きは悪く、外ほどではないにしても若干蒸し暑い。快適とは言い難かったが、宿にたどり着けた安心と疲れですぐに寝てしまった。