TIME誌が選ぶ世界で最も影響力のある100人【2023年版】一覧&エンタメ系解説

 昨年も書いたので、今年もTIME誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」のリストをまとめておきます。今年は4月13日に公開されました。なお、私は政治や経済方面のことはさっぱりですが、映画・ドラマなどエンタメ系の人はそこそこわかるので、コメントではそのあたりを中心に触れていきます。

関連記事:TIME誌が選ぶ世界で最も影響力のある100人【2022年版】から世界のエンタメのトレンドを読む - 第三のブログ

 

 なお、今年のタイム100は「アーティスト」「イノベーター」「タイタン」「リーダー」「パイオニア」「アイコン」の6部門にわかれています。部門ごとに選ばれた人々の名前を列挙した後、解説できるものを簡単に解説していきます。

参照記事:TIME100: The Most Influential People of 2023 | TIME

 

 

 

アーティスト

マイケル・B・ジョーダン 映画『クリード』『ブラックパンサー』シリーズ

ドリュー・バリモア 俳優(近年はトーク番組で人気)

アリ・ウォン コメディアン兼俳優

オースティン・バトラー 映画『エルヴィス』主演

オーブリー・プラザ ドラマ『ホワイト・ロータス』

ライアン・ジョンソン 映画『ナイブズ・アウト』シリーズ 監督・脚本

サルマ・ハエック 俳優

ゾーイ・サルダナ 映画『アバター』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ

Judy Blume 作家

コリン・ファレル 映画『イニシェリン島の精霊』『THE BATMAN-ザ・バットマン-』

リア・ミシェル ドラマ『glee/グリー』

Simone Leigh アーティスト

Wolfgang Tillmans 写真家

Suzan-Lori Parks 劇作家

ニール・ゲイマン 作家『サンドマン』『グッド・オーメンズ』

Shervin Hajipour ミュージシャン

El Anatsui 彫刻家

Colleen Hoover 作家

スティーヴ・レイシー ミュージシャン

 

 最初に名前が挙がったのはマイケル・B・ジョーダン。ドラマ『THE WIRE/ザ・ワイヤー』(U-NEXTで配信中)の頃から俳優をやっていましたが、近年は2つの大ヒット映画シリーズで活躍中。ドリュー・バリモアも、映画『E.T.』の子役からずっと俳優をやっていますが、近年は自身のトーク番組『The Drew Barrymore Show』で持ち前の明るさと天然ぶりを披露しているようです。

 

 アリ・ウォンのコメディ番組はNetflixで何本か配信されており、つい先日にはスティーヴ・ユアンと主演したNetflixドラマ『BEEF/ビーフ』も公開されました。オーブリー・プラザは、この10年ぐらい継続的に活躍している印象ですが、昨年のドラマ『ホワイト・ロータス』(U-NEXTで配信中)と映画『Emily the Criminal』などで、役者としての評価がグッと上がっています。

 

 2022年は、良質な続編映画が多く公開されました。『ホワイト・ロータス』も昨年放送されたのはシーズン2でしたし、ヒット作関連では映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』(Netflixで配信中)のライアン・ジョンソン、映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のゾーイ・サルダナの名前が挙がっています。

 

 リア・ミシェルは、ブロードウェイの舞台『Funny Girl』での演技が賞賛されています。一方で、ドラマ『glee/グリー』に出演していたときに共演者に対していじめ行為を行っていたことも明らかになり、このことでも話題になっています。

 

 昨年、ニール・ゲイマン原作のファンタジードラマ『サンドマン』がNetflixで公開され、無事にヒットしました。今年は、同じくニール・ゲイマン原作のAmazonのドラマ『グッド・オーメンズ』のシーズン2が公開されます。

 

アイコン

ジェニファー・クーリッジ ドラマ『ホワイト・ロータス』

キー・ホイ・クアン 映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

Sara Mardini and Yusra Mardini

Shah Rukh Khan

ペドロ・パスカル ドラマ『THE LAST OF US』『マンダロリアン』

Brittney Griner

チャールズ3世 イギリス王

Salman Rushdie

RowVaughn Wells

Tracie D. Hall

Peng Lifa

Shannon Watts

Haluk Levent

Imara Jones

Yvon Chouinard

 

 ジェニファー・クーリッジは、オーブリー・プラザと同じく、ドラマ『ホワイト・ロータス』で話題になりました。キー・ホイ・クアンは、しばらく俳優業から遠ざかっていましたが、映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で大復帰しました。ちなみに、同映画の主演のミシェル・ヨーは昨年のTIME 100で選出されていました。ペドロ・パスカルは、2つの大ヒットドラマ『マンダロリアン』(Disney+で配信中)と『THE LAST OF US』(U-NEXTで配信中)に主演しています。

 

 

パイオニア

ドージャ・キャット ミュージシャン

Mikaela Shiffrin

ベラ・ハディッド モデル

Sam Altman

Niloofar Hamedi and Elaheh Mohammadi

Thom Browne ファッションデザイナー

S・S・ラージャマウリ 映画『RRR』『バーフバリ』監督

MrBeast YouTuber

Elizabeth Maruma Mrema

Britney Schmidt and Peter Davis

Sam Rivera

Robin Zeng

Edward Reynolds

Margaret Mitchell

 

 ベラ・ハディッドは、姉のジジ・ハディッドとともにモデルとして有名です。S・S・ラージャマウリは、映画『RRR』で一気に世界での知名度を高めました。日本では、前作の『バーフバリ』の時点でそこそこ知られていましたし、満を持してという感じもします。

 

リーダー

Olena Zelenska

Luiz Inácio Lula da Silva

Hakeem Jeffries

Evan Gershkovich

ジャネット・イエレン アメリカ国務長官

Sherry Rehman

Mitch McConnell

Anthony Albanese

Margrethe Vestager

ジョー・バイデン アメリカ大統領

Samuel Alito

Gustavo Petro

Gina Raimondo

Oleksandra Matviichuk

岸田文雄 日本の内閣総理大臣

Cindy McCain

María Herrera Magdaleno

Olaf Scholz

Bola Ahmed Tinubu

Min Aung Hlaing

 

 ここは、主に政治家のカテゴリーです。TIME 100に日本の総理の名前が挙がることはたまにあるのですが、存在感薄めの岸田総理が選ばれたのは驚きです。最近は、以前よりは色々と(余計なことを)やるようになったので、ちょっとは存在を認識できるようになりましたが。

 

 

タイタン

アンジェラ・バセット 映画『ブラックパンサー』シリーズ

Laurene Powell Jobs

リオネル・メッシ サッカー選手

Padma Lakshmi

Johan Rockstrom

ビヨンセ ミュージシャン

Patrick Mahomes II

イーロン・マスク 起業家

Gina Prince-Bythewood

Karen Lynch

Shou Zi Chew

Ozlem Tureci and Ugur Sahin

Deborah Lipstadt

 

 アンジェラ・バセットは、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』での出演が絶賛されています。地上波のドラマ『9-1-1: LA救命最前線』(Disney+で配信中)にも2018年からずっと主演しているので、確かに影響力はありそう。イーロン・マスクは、昨年のTwitter買収で、散々世間を騒がせました。というか、今も騒がせています。

 

イノベーター

ボブ・アイガー ディズニー社CEO

Sarah Kate Ellis

Kylian Mbappé

ナターシャ・リオン ドラマ『ロシアン・ドール』『Poker Face』主演

Monica Simpson

ネイサン・フィールダー TV番組『リハーサル -ネイサンのやりすぎ予行演習-』

Wanjira Mathai

宮崎英高 フロム・ソフトウェア社長

ジャロッド・カーマイケル コメディアン

Catherine Coleman Flowers

Sean Sherman

Iga Swiatek

Kate Orff

Dimie Ogoina

Andrea Kritcher

 

 ボブ・アイガーは、2020年にディズニーのCEOを一旦退いた後、2022年末に復帰しました。ナターシャ・リオンは、ドラマ『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』と『Poker Face』に主演。前者では、脚本も書いています。そういえば『Poker Face』の脚本は、アーティストの項で名前の挙がったライアン・ジョンソンが主に担当しています。

 

 コメディアン兼俳優のネイサン・フィールダーは、昨年放送された前代未聞のドキュメンタリーシリーズ『リハーサル -ネイサンのやりすぎ予行演習-』(U-NEXTで配信中)を製作しています。今年はエマ・ストーンとW主演し、脚本も担当したドラマ『The Curse』が公開予定。

 

 フロム・ソフトウェアの宮崎英高は、ゲーム『エルデンリング』の功績で名前が挙がっています。コメディアンのジェロッド・カーマイケルは、今年1月のゴールデン・グローブ賞の司会をしていました。

 

 

まとめ

 以上、2023年版の「世界で最も影響力のある100人」の一覧でした。今年は2人も日本人が入っていましたね。ハリウッド方面に注目してみると、なんだかこの1年間に話題になった人というよりは、ここ5年くらい継続して頑張っている人の名前が多く挙がっているような印象を受けました。

 

 新人っぽい新人は、オースティン・バトラーとジェロッド・カーマイケル、あとは強いて言うなら子役時代から復活を遂げたキー・ホイ・クアンくらいでしょうか。この前のアカデミー賞の雰囲気とも似ています。演技賞を獲得したミシェル・ヨー、ブレンダン・フレイザー、キー・ホイ・クアン、ジェイミー・リー・カーティスは、いずれも娯楽映画を中心にハリウッドで長く活躍してきた人ばかりでした。

 

 最近は、ポッと出てきた新人が急にもてはやされる例が少なくなっている気がします。簡単に言えば「新人の大ブレイク」をあまり見ません。その代わりに、地道でも着実にキャリアを重ねてきた人が、改めてちゃんと評価されることが増えています。それはそれで良いことなのかなと思います。

 

 最後に、私だったらこの人をTIME 100に入れただろうなというのを簡単に挙げておきます。まずは、ジェナ・オルテガ。昨年秋に公開されたNetflixドラマ『ウェンズデー』は大ヒットしましたし、最近アメリカで公開された映画『スクリーム』シリーズの6作目でも主演しています。だいぶ波が来ています。

 

 昨年は映画『トップガン マーヴェリック』が大ヒットし、今年は『ミッション・インポッシブル』シリーズの新作も公開されるので、トム・クルーズもありかなとは思いました。でも、サイエントロジー色が強すぎるので、影響力があるとか言われたら、それはそれで怖いですね。

 

 DCの映画部門の新たなトップになったジェームズ・ガンは、今後のハリウッドでは大きな影響力を持つことになりそうです。MCUでは、ジョナサン・メジャーズ演じるキャラクターが今後重要な役割を担うそうなので彼の名前が挙がっても不思議ではなかったですが、3月にDV容疑で逮捕されたのが良くなかったのでしょうか。

 

おしまい

 

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